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ノア ヴォクシー エスクァイア ←各車に対応するパーツ一覧へのリンク
本誌先月号で速報した通り、人気のMクラスミニバン、ノア&ヴォクシー&エスクァイアがビッグマイナーチェンジを敢行! すでにディーラーで実車を見て、劇的な変化に驚いた人も多いのでは? 早速3兄弟に試乗し、進化の実力を検証してみた。
控えめな印象のノアが大胆にイメージチェンジ
トヨタのMクラスミニバン三兄弟がマイナーチェンジし、全方位にわたり進化をとげた。
内外装デザインは、それぞれの個性がより際立ったのは見てのとおり。三兄弟とも薄型のヘッドランプを採用するとともにフロントフェイスを一新。中でもこれまでやや控えめなイメージだったノアに、メッキを多用した大型グリルが与えられ押し出し感のあるルックスとなったことで、これまで圧倒的だったヴォクシーとの販売シェアが接近することが予想される。
インテリアも、天井までブラックで統一するとともにピアノブラック塗装を施し質感の向上を図ったほか、オプティトロンメーターまわりのデザインもシャープな印象に変更。さらに、ヴォクシーにはインパクト満点のブラッドオレンジ&ブラックを、ノアには上質なフロマージュ&ブラウンを、それぞれ専用色として設定。一方のエスクァイアに、より差別化を図るべく新設定された、専用のシート表皮や加飾などにより上質感を追求した最上級パッケージは、両車とは一線を画する特別感がある。また、センターコンソールボックスや助手席シートバックテーブルの追加、充電用USB端子など収納や快適装備の充実も図られている。これまで設定のなかった、待望の100V/1500W電源コンセントが設定されたのも大きなトピックだ。
走りについても、現行モデルになってから過去に一度、改良が実施されているが、今回さらに洗練度が高まった。具体的には、高剛性ガラス接着剤の採用によるボディ剛性の見直し、センターエアダムおよび空力フィンの追加による操縦安定性能の向上、バネ特性とショックアブソーバー特性の見直しによる乗り心地の改善、スライドドア下のシール追加などによる静粛性の向上が挙げられる。
ドライブすると、前述の改良の効果がよくわかる。まず感じるのは静粛性の高さ。これまでも十分に静かだったところ、さらに静かになり上質感が増した。乗り心地についても、これまでハイブリッドとガソリンで大なり小なり感じられた差が小さくなり、いずれも快適性が向上している。ハンドリング全般も、操縦安定性は十分に高く、ステアリングフィールがスッキリとしたように感じられた。もともと同三兄弟は日産やホンダの競合車と比べて重心の高そうな感覚が小さく、上屋のグラつきがあまり気にならないと感じていたが、そのよい印象に変わりはない。
今回のマイナーチェンジにより、Mクラスの箱型ミニバンという国内最量販市場において、これまでも販台数の合計では圧倒的だったトヨタの三兄弟が、さらにアドバンテージを大きくしたことを実感した次第である。
インパネまわりに変更はないが、3兄弟共通として、センターコンソールやUSB端子、格納式の助手席シートバックテーブルが新設された。
USB端子付きコンソールは、ハイブリッドのみ、上級のインパネ一体式タイプ(写真)に変更可能。DOPナビには写真の10型もあり。
ノア&ヴォクハイブリッド車のメーターが、丸型リング3連式へ変更し、幅も狭めるなど、シャープな意匠に。
車名プレートが備わる、オプションのフロアマット。写真のラグジュアリーは真円、デラックスはタグ。
シートタイプや機能性には変更はなし。3列目の跳ね上げや、8人乗り2列目の580㎜ロングスライドなどはそのまま継続。シチュエーションに応じてラゲッジの容量を拡大できる。7人乗りは、2列目が左右独立のキャプテンとなる。
室内灯はダウンライトのみ全車LEDだが、マップやセンター、リアの各灯はグレードによってLEDとなる。
(スタイルワゴン編集部/2017年9月号より)